循環へ 人材こそ一番の資産、、、
新聞で、今治造船という会社の作業着リニューアルの記事が目に留まった 同社は造船業を営んでおり、現場では溶接作業中に火の粉が飛び交うため、安全性を重視した作業着が求められていた それなのでこれまでは綿100%で長袖・長ズボン、しかも厚手の作業着が常識とされてきたが、通気性が悪く、作業者にとっては非常に過酷な環境で働かなければならなかった
市販の作業着ではその密閉性と通気性の両方を満たすものが見つからず、同社はオリジナルの作業着を作成するという選択をしたのだ そして驚くべきことに、単一のデザインではなく、作業内容に応じて4パターンを用意し、その中で最も質が高く、かつ高価なものが採択されたという。この決断は、会社が作業者の働きやすさを第一に考えた結果であり、まさに「人材こそが生産性や収益性を高める源泉」とする本質を具現化したものである
しかし、ここで気づくべきポイントがある。それは「知っている」と「分かっている」の違いだ 誰もが「人材が重要である」ことを知っているが、それを深く理解し、行動に移せるのは少数である
同社の行動は、単なる知識に留まらず、理解を伴った具体的なアクションであったと言える。よくあるケースでは、現場の想いを無視してデザイン性に重きを置く選択をしてしまうことがあるが、今回のリニューアルでは「働きやすくする」という目的を最優先に掲げた点が画期的だ
また、企業理念の中で「世の中を変える」「地球を救う」といった美麗句を掲げる企業は少なくない しかし、そのコピーライティングだけが踊っていた場合 経営者がいくら語っても社員の本気のパフォーマンスには繋がらない
そして、その結果困るのは他でもない経営者自身である
「やりたい」と思える環境を作るか、それとも「仕方なくやる仕事」と感じさせるかは、まさに経営者の手腕にかかっている。
もちろん、こうした実行には高い収益性が求められるが、収益が上がったからといって出来るものではないと思っている
まずは「人材に対する想い」を持つこと、そして「働きやすさ」を実現するための具体的な行動が必要だ。そのためには、収益性を高めるという視点を忘れるべきではない。要するに、経営者は「人材への想い」と「収益性の向上」という二刀流のアプローチを真剣に考えなければならないのだ
残念ながら、「人材への想い」が薄い企業ではこのような取り組みは実現しない。「収益が上がったらできる」という考え方ではなく、まずは「想う」ことが出発点であるべきだ
この想いが本気でなければ、どれだけ資金があっても実現できない
これが、本当の意味での人材重視の経営でこれこそが持続可能で循環を生む鍵ではないかと思った
出来る会社は確かに存在する、、、そんな清涼感に包まれた今 私も続きますと誓いたい
well being それではまた!!