”ヒトではなくシステム不全に尽きる、、、それだけ”であるのだから大いに前に進めばいい!!

問題は人ではなく、システムにあるにしか過ぎないのだ

――「システム不全」という視点から考える

仕事の速さは、能力の差ではない。そこには、思考と行動の構造的な違いがある。仕事が速い人間は、目の前の状況に対して即応的かつ柔軟に対応する。タスクを見極め、最適な処理手順を選び、早い段階で迷いなく着手する。これは習慣であり、思考の設計であり、ある種の「構え」だ。

対照的に、仕事が遅れる人間は、タスクを一瞥しただけで処理を後回しにする傾向がある。目の前の情報を「今」扱うことを避け、すべてを未来の自分に委ねる。だが、記憶は風化し、状況は変化する。後になって再びタスクに向き合うとき、すでに情報は断片化し、文脈は失われている。再構築にかかる時間と労力は、初動の数倍に膨れ上がる。

たとえばメール対応。即答できる内容であっても、「後で、、、」と考え、何も返さずに放置する。結果として、未返信のメールが積み上がり、やがては自分自身を圧迫する。ほんの一言、「後ほど改めて返信します」と返すだけで、相手との信頼関係は維持され、タスクの負荷も軽減されるはずだった。

このような後回しの連鎖は、個人の問題に見えるかもしれない。しかし、実際には「やり方を知らない」「判断の基準がない」「処理の優先順位が設計されていない」といったことだけが原因であり、、、つまり、これは「人の問題」ではなく、「システムの不全」なのだ。

さらに深刻なのは、こうした傾向が組織の上層に存在する場合だ。上司が後回し型であれば、部下は常に不確実性の中で動かされることになる。指示は曖昧で、進捗は停滞し、同じ確認が何度も繰り返される。これは組織の生産性を著しく損ない、信頼と成果の両方を蝕む。

重要なのは、こうした状況を「個人の怠慢」や「性格の問題」として片付けないことだ。問題の本質は、適切な判断基準と処理手順が共有されていないことにある。つまり、改善すべきは「人」ではなく「仕組み」だ。

人は、仕組みによって変わる。正しい方法を知り、実行可能な構造を持てば、誰でも効率的に動けるようになる。だからこそ、まずは現状の非効率を「人のせい」にせず、冷静に構造の欠陥として捉える必要がある。

問題を人に帰属させる限り、改善は起こらない。だが、問題をシステムとして捉え直すことができれば、そこには必ず再設計の余地がある。変えるべきは人ではない。構造である

well being それではまた!!


投稿者: Keiichi Nakadai

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