費用対効果という呪縛と、プロとしての体当たり
コンサルという性からか、私は「費用対効果」という概念にとらわれすぎていると思う。
それは、韻を踏んでいるように、耳に心地よく、理屈としても筋が通っている。
だからこそ、いい意味でも悪い意味でも、間違ってはいない。
しかし、そこに甘えている部分もあるのかもしれない。
相手を見てブレーキを踏んでいる。
「この人にはここまででいいだろう」「この状況ならこの程度で十分だろう」――
そんなふうに、無意識に“調整”してしまっている自分がいる。
だが、本来、相手によってどうこうするものではない。
自分の品質は守る。
自分の矜持は守る。
それがプロなんだと思う。
だから、たまにはまんま体当たりをしようと思う。
考えすぎず、赴くままに。
費用対効果を一度脇に置いて、全力でぶつかってみる。
その先に何があるのかはわからない。
でも、そこにこそ、今の自分に必要な何かがある気がしている。
コンサルという仕事は、理屈と論理の世界だ。
だが、だからこそ、感情や直感を封じすぎてはいけない。
たまには、計算を捨ててみる。
それもまた、プロとしての選択肢のひとつだと思う。