整い始めると、次が気になる
先日、エアコンの掃除をしてもらった。
見た目こそ大きく変わらないが、内部はしっかりきれいになり、風も気持ちよく感じる。何より「整った」という感覚が心地いい。
すると不思議なもので、今度は別の場所が気になり始める。
人間とは面白いものだ。
ひとつ整うと、次の整っていない場所が見えてくる。
まず気になったのは風呂場。
鏡についた水うろこや換気扇だ。
これまでは「まあ仕方ないか」と見過ごしていたのだが、エアコンがきれいになると急に許せなくなる。
そこでYouTubeを検索してみる。
今は本当に便利な時代だ。
プロ顔負けの掃除方法を惜しげもなく公開してくれている。
見よう見まねでやってみると、完璧ではないものの確実によくなる。
やる前よりもきれいになっている。
その変化がうれしい。
するとまた次を探したくなる。
今度は仕事部屋だ。
特に本棚。
いや、本棚だけではない。
本棚に入りきらない本が地べたに積まれている。
おそらく本好きの人なら一度は経験があるだろう。
「いつか読む」
「これは大事な資料だ」
「そのうち整理する」
そんな言い訳を繰り返しているうちに、気が付けば本棚の容量を超えている。
私も例外ではない。
むしろかなり重症かもしれない。
もともと生来のだらしなさがある。
だから、SNSで見かけるようなモデルルームのような空間にはならないだろう。
全部がきっちり整うこともないと思う。
しかし、それでいいとも思っている。
大切なのは完璧を目指すことではなく、昨日より少しだけ良くなっていることだ。
今感じているのは、「整うことが次の整うを呼ぶ」という感覚だ。
エアコンから始まり、風呂場へ。
風呂場から仕事部屋へ。
仕事部屋が整えば、また別の場所が気になるかもしれない。
そんな増幅の輪が回り始めている。
考えてみれば、これは仕事も同じだ。
ひとつ課題が解決すると、次の課題が見えてくる。
ひとつ成長すると、その先の景色が見えてくる。
だから前に進める。
完璧になったから動くのではない。
動いたから次が見えるのだ。
今の私は、まさにその状態にいる気がする。
全部はちゃんとできない。
だらしない部分も相変わらずある。
それでも構わない。
せっかく回り始めたこの増幅の輪に乗ってみたい。
まずは本棚だろうか。
地べたに置かれた本たちを眺めながら、次の「整う」を考えている。