信頼は法の外にある──田久保市長の学歴疑惑と市政の責任

田久保真紀市長の学歴詐称問題──「法令違反ではない」では民意はついてこない

2025年7月2日、静岡県伊東市の田久保真紀市長が記者会見を開き、自身の学歴に関する疑惑について説明。市の広報誌などで「東洋大学法学部卒業」と紹介されていたが、実際には「除籍」であることが判明。市民の間に不信感が広がっている。

■「卒業した認識だった」では通らない

「卒業していると認識していた」「戸惑っている」と語ったが、卒業という人生の節目に対してその程度の認識しか持っていなかったというのは不自然。卒業証明書をすぐに提示できなかったり類するモノを議長や副議長にチラ見させた行為を見ると、本人の中でも確信がなかった可能性が高いと言わざるを得ない 卒業証書やアルバムを持参すると言っていたが、市議会が求めているのは「卒業証明書」。このズレが疑念を深めている。

■「法令違反ではないから問題ない」ではない

確かに、現時点で公職選挙法違反には該当しないかもしれない。選挙時に虚偽の学歴を使っていなければ、法的にはセーフ。しかし、問題の本質はそこではない。政治家にとって最も重要なのは「信頼」。法令違反でなければ受け入れてもらえるいう認識は、社会人として一般人として首をかしげてしまう

■「政治家あるある」で済ませるな

過去にも繰り返されてきた法令違反でなければセーフ、、、「政治家あるある」で片付ける風潮があるが、それこそが問題。間違いであったなら速やかに公開して、よりスピーディーに、誠実に対応すべきだった。今回のように「認識の違いだった」と後から言い訳するのではなく、最初から正直に「確認中」とするべきだった。

■市政を混乱させた責任は重い

今回の件で市政が混乱したのは事実。市民の信頼を損ねたのも事実。法令違反ではないから問題ない、選挙時には使っていないからセーフ、という理屈では民意はついてこれない。政治家としての責任は、法の枠を超えて問われるべきもの。田久保市長にはこの問題に真正面から向き合い、信頼回復に努める姿勢が求められる。

はじめから策を労そうとせずにキチンと向き合う、、、これって言うほど簡単でないのが人間の心理である 社会的地位が高ければ尚更守りたくなるのも分かるが

再出発は、誠実な対応の先にしかない のも事実である

そこからスタートして欲しい

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ファッションの終わりから始まる未来:ZARAが開く循環の扉

ZARAがICタグを全商品に導入。ファッション業界の循環にメスを入れる一手

衣料品業界は長らく「販売」と「生産」にフォーカスしてきた。作ることが目的化し、その後の流通や廃棄、再利用に対する関心は薄かった。素材情報は作り手だけが握り、消費者やリサイクラーには共有されない。結果として、リサイクルの現場では素材の特定が困難になり、ほとんどの衣料品がサーマルリサイクル(焼却処理)されてきた。

ZARAが導入するICタグは、この構造に風穴を開ける。製造工場、素材、組み立て方法などの情報を商品そのものに記録することで、リサイクルの道筋が明確になる。リサイクラーが一つひとつの衣料品を解析する必要はなくなり、効率的な再利用が可能になる

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC1224W0S4A211C2000000

素材の名称、構造がわかれば、循環の設計は可能になる。これは単なる技術革新ではない。ファッションの「その後」に責任を持つという、産業の思想そのものの転換だ。

現在のリサイクル業界は装置産業化しており、変化には時間がかかると思われる。しかし、環境への配慮や持続可能性への要請は、予想以上のスピードで押し寄せている。旧態依然としている時間はそれほどないのかもしれない

この流れに乗るには、業界全体の意識改革が必要になる。だが、変化はすでに始まっている。ファッションは「使い捨て」から「循環」へ。ZARAのICタグは、その転換点を象徴する存在になるだろう。

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「再利用が社会を救う」——拡大する中古市場とその課題

ごみを減らす「リユース革命」——環境省が市場拡大へ本格始動

環境省が、使用済み製品をそのまま再利用する「リユース」によるごみ削減に本腰を入れ始めた。服や家具などの中古品を再び使うことで、廃棄物の発生を抑え、環境負荷を軽減する狙いがある。

リユース市場、急成長中

節約志向やフリマアプリの普及を背景に、リユース市場は急拡大している。リユース経済新聞の調査によれば、自動車や住宅を除いた日本の中古品市場は、2009年の約1.1兆円から2023年には約3.1兆円へと約3倍に成長。若い世代を中心に、リユース品の需要が高まっている。

環境へのメリット

リユースには、単なる節約以上の価値がある。新品よりも低価格で手に入るだけでなく、製造・廃棄に伴うCO₂排出を抑えることができる。資源の有効活用と環境保護の両立が可能な選択肢として、今後さらに注目されるだろう。

利用率と課題

一方で、環境省の2024年度調査では、「過去1年で中古品を購入していない」と答えた人が71.2%に上った。リユースが浸透しているとは言い難く、無許可業者による回収や、強引な訪問買取などの消費者トラブルも課題となっている。そして買い取れないものも含んで”山”で買ってそっちは捨てている現状もある そこは廃掃法でしっかり許可業者で処理フローが回る仕組みをつくりたい 表面上の循環でやっている今のままだと最終出口の東南アジアでゴミがあふれてしまうことになる

今後の取り組み

環境省は、自治体と民間事業者の連携を後押しし、優良な事業者を評価する仕組みを整備する方針だ そこの差別化をしてあげる仕組みがないと業種の成長が鈍化するだけだ。2025年度末までに数値目標を含む工程表を策定し、リユース市場のさらなる拡大を目指すとのこと 

ポジティブな話で進めて欲しいところもあり、山売りでやっている現状の課題に対してのくさびも忘れないで欲しいと切に願う

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金属価格高騰が招く新たな犯罪の波

エアコン室外機が窃盗犯のターゲットに——急増する金属盗難の実態

エアコンの室外機が、金属を狙う窃盗犯の新たな標的になっている。2024年には全国で3,000件以上の盗難被害が報告され、2020年と比べて約13倍に急増。背景には、内部に使われている銅線の資源価格高騰がある

なぜ室外機が狙われるのか

室外機には高価な銅線が使われており、スクラップとして売却すれば高値がつく。屋外に設置されているため、犯人にとっては手軽に盗める対象。住宅のベランダや公共施設の壁面など、アクセスしやすい場所にあることも被害の増加に拍車をかけている。そしてある一定数排出されるのもエアコンの設置業者なら日常であるので怪しむものも少なく、、、そこをすり抜けているのだ

対策の動き

警察庁は、中古品の流通時における本人確認の強化を進めている。スクラップのエビデンスを求める仕組みの欠如がこの状態をつくっている現況だ特にリサイクル業者や中古品取扱業者に対して、買取時の身元確認や記録の徹底を求めている。 自治体や企業も、防犯カメラの設置や室外機の固定器具の導入など、物理的な対策を講じ始めている。

個人でできる防犯対策

  • 室外機周辺に防犯ライトやカメラを設置する
  • 室外機を柵やカバーで囲う
  • 不審な人物や車両を見かけたらすぐに通報する

銅価格の高騰が続く限り、こうした犯罪は今後も増える可能性が高い。地域全体で防犯意識を高め、行政や警察と連携して対策を進める必要がある

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“無料で捨てられる”が招いた代償——リチウム火災の真実

リチウムイオン電池が焼き尽くすもの——分別の限界と仕組みの不在

リチウムイオン電池による発火事故が止まらない。5年間で1,860件。これは単なる統計ではない。現場で火を見た者,,,焼け落ちた施設を前に立ち尽くす者,,,復旧の見通しも立たぬまま日々を過ごす者たち,,,積み重なった現実の数なのだ

事故の原因は単純ではない。安易に捨てる者もいれば、気づかずに混入させてしまう者もいる。おもちゃや家電に埋め込まれた電池は、外から見えない。意図せず混入する。だが、結果は同じだ。火が出る、、、施設が止まる、、、生活が動かなくなる。

茨城の常総環境センターでは、2024年12月の事故以来、操業が止まったまま。復旧には40億円以上が必要とされている、、、これは一つの施設の話ではない。日本の廃棄物処理の仕組みそのものが、リチウムイオン電池という小さな火種に焼かれている

何故無くならないのか、、、

「リテラシーの問題だ」と言って済ませるのは簡単だ。だが、それでは何も変わらない。どう影響を与えるか。どう仕組みを作るか。リサイクラーが発信し、動き、制度を築くしかない。

まずは分別のガイドラインは複雑で分かりにくい 守るべきことが多すぎて、何が本当に危険なのかが埋もれてしまっている。「これだけは絶対にダメ」「これだけは必ず守って」——その二つだけを強調すべきだ。中途半端な基準を並べることで、かえって意識が散る。

メーカーにも責任がある。製品を作る以上、捨てられる未来を想定すべきだ。取扱説明書には、廃棄時のガイドラインを明記する義務が必要だ。使う人間が「どう捨てるか」を知らせなければ、事故は防げない。

そして”捨てる”を「無料」にしてしまっていることも問題だ。費用が発生すれば、人は一旦立ち止まり考えるはずだ。無料だと意識は働かないのだ。分別の精度を上げるには”仕組みの構築”が不可欠だ。

日本の民度を信じるならば、正しい仕組みさえあれば分別はできる。問題は、仕組みがまだ足りていないということ、、、家事をを止めるには仕組みを整えることから始めよう

well being それではまた!!