青山商事の“ハンガーtoハンガー”が持つ意味――「リサイクル=元通り」ではない現実の中で
リサイクルと一口に言っても、その実態は一様ではない。たとえば「マテリアルリサイクル」と呼ばれる素材リサイクルでさえ、元の製品と同じものに戻るわけではなく、全く別の用途やエリアで使われることが多い。
多くの人が「リサイクル=同じ量・同じ質・同じ人に戻ってくる」とイメージしがちだが、現実はそう単純ではない。
そんな中、青山商事が始めた「水平リサイクルハンガー」は、まさに“ハンガーからハンガーへ”と、同じ用途・同じ品質で循環させる取り組みだ。これはリサイクルの理想形の一つと言える。
320トンのハンガーを再資源化、障がい者の活躍の場も創出
青山商事は2021年度から、店舗で不要になったプラスチックハンガーを集約・分別・粉砕し、リサイクル専門業者に引き渡す仕組みを構築。4年間で約320トンを再資源化してきた。
この工程には障がいのある方々も携わっており、環境だけでなく社会的包摂にも貢献している。
“同じものに還る”水平リサイクルの価値
今回販売される「水平リサイクルハンガー」は、自社で発生した破損・不要ハンガーのみを原料とし、プラスチックリサイクル率100%を実現。
付加価値がなければ自社消費にとどまり、スキームが続かない。しかし、このハンガーはしっかりと肩の形状もあり、実際に「これなら使いたい」と思わせる工夫がされている。
こうした“使いたくなる仕掛け”が、サステナブルな循環を生み出す鍵となる
well benigそれではまた!!