化粧品容器の水平リサイクルに見る、メーカーの覚悟
2025年10月1日から、コーセーと花王がイオンリテールと組んで、使用済み化粧品容器の回収・再生を始める。東京都・千葉県・埼玉県のイオン約70店舗に、専用のリサイクルボックスが設置されるという。
この取り組みは、ただの「リサイクル」ではない。回収された容器を、また化粧品容器として生まれ変わらせる「水平リサイクル」だ。つまり、モノがモノに戻る。だとすると、問われるのは「そのモノは何なのか?」という本質的な問いだ。
メーカーこそが、モノの正体を知っている
化粧品容器が何でできているか──それを最も深く知っているのは、製造したメーカー自身だ。素材の選定、成分の配合、形状の設計、すべてを理解しているからこそ、再生の可能性も見える。だからこそ、メーカーが主体的に動くことが、リサイクルの成否を分ける。
「知っているヒトが動くかどうか、それがすべてである」と言っても過言ではない。環境問題は、誰かがやってくれるものではない。知っている者が、自ら動くしかないのだ。
製造者責任の時代へ
このような取り組みは、今後ますます「製造者責任」の名のもとに求められていくだろう。作った者が、最後まで責任を持つ。それを自らの意思でやっていく企業こそが、選ばれる事業者になる。
消費者もまた、そうした姿勢を見ている。「この会社は、売るだけじゃない。使い終わった後のことまで考えている」と感じたとき、信頼は生まれる。価格やブランドだけではない、企業の姿勢が選ばれる時代が、もう始まっている。
well being それではまた‼︎