しなやかさの本質──カスタマーサポートという“鏡”
最近、いくつかのBtoC企業に問い合わせをする機会があった。
企業の代表としてではなく、完全に個人として、、、
つまり、遠慮も建前もない“素の自分”としてのやり取りだ。
問い合わせの内容は、些細な疑問から、少し苛立ちを含んだものまでさまざま、、、
時には「そこまで言っていいか」と自問するような口調になることもある。
それでも、カスタマーサポートの対応は驚くほど丁寧だった。
冷静で、誠実で、そして何より“しなやか”だった。
この「しなやかさ」は、単なる接客スキルではない。
それは、相手の感情を受け止める“器”であり、企業の姿勢そのものだ。
今の時代、パワハラ・モラハラという言葉が日常的に飛び交う。
言葉の暴力に対する感度は高まり、対応の仕方も問われる。
そんな中で、カスタマーサポートは、あらゆる言い様に対して、
「否定せず、受け止め、応じる」という姿勢を貫いている。
それは、単なるマニュアル対応ではない。
そこには、「人を信じる力」がある。
「言葉の奥にある本音を汲み取る力」がある。
そして、「自分が企業の顔である」という覚悟がある。
私は思う。
カスタマーサポートとは、企業の“鏡”である。
顧客の言葉にどう応じるかは、企業が何を大切にしているかの表れだ。
そして、私たち自身もまた、誰かの“鏡”である。
日々の対話の中で、相手の言葉にどう応じるか。
それは、自分が何を大切にしているかの表れでもある。
知らないことを「知らない」で済ませるのは簡単だ。
でも、それを「否定」してしまうのは、もっと簡単で、もっと危険だ。
この流れは、もう押し戻せない。
顧客の声は、企業の在り方を問う。
そして、企業の応答は、社会の在り方を映す。
だからこそ、私は聞いてみたい。
あのしなやかさの裏に、何を大切にしているのか。
その答えに、今の社会が求める“人間性”がある気がしてならない。
シビアな現実に生きるカスタマーサポートさんに心より敬意を表します
well benig それではまた!!