-今日は新潟県の松之山温泉に来てみた。
日本三大薬湯のひとつとして知られている温泉なので、以前から一度は訪れてみたいと思っていた場所だ。
実際に入ってみると、その評判に納得した。
温泉に浸かった瞬間に感じたのは、お湯の柔らかさだった。刺激が強いわけではないのに、不思議と身体全体を包み込んでくれるような感覚がある。
言葉にするなら、「お湯に抱きしめられている」という表現が一番近いかもしれない。
そして何より温かい。
ただ熱いだけではなく、身体の芯までじんわりと温めてくれる。湯から上がった後も、その余韻が長く続いていた。
正直なところ、ここまで来るのは簡単ではなかった。
まさに秘湯と呼ぶにふさわしく、決してアクセスが良い場所ではない。
それでも、その距離を移動してきた価値は十分にあったと思う。
日本には、このような場所がまだ数多く残されている。
派手な観光地ではない。
SNS映えを狙うような場所でもない。
しかし、その土地ならではの自然や文化、人々が守り続けてきた時間の流れを感じられる場所がある。
そういう場所に身を置くと、日本人ならではの楽しみ方や豊かさを改めて感じる。
若い頃は、とにかく仕事を優先していた。
新しい経験や挑戦も大切だった。
もちろん、それは今でも変わらない。
ただ、50代も中盤になると「いつか行こう」「そのうちやろう」と思っている時間は、意外と多くないことにも気づく。
だからこそ、行きたい場所には行く。
会いたい人には会う。
体験したいことは体験する。
今だからこそ味わえる楽しみを大切にしたいと思う。
松之山温泉のお湯に浸かりながら、そんなことを考えた一日だった。