前橋市長選挙が示したSNS戦略の限界」

前橋市長選挙が終わって思うこと

~SNS戦略と民意の距離感~

今回の前橋市長選挙、結果として出直し候補が市長に返り咲いた。もちろん、これまでの実績が評価されたことは大きい。行政の継続性や、積み上げてきた成果を重視する声は根強かったのだろう。

一方で、対立候補は政治経験がない中で「清く正しく」を前面に押し出したが、それだけで勝負するのは難しかった。知名度がない中、SNSや業界団体を駆使して発信を続けたものの、誰かのマネジメントによるサブリミナル的な広告のような無機質な投稿には違和感を覚えた人も多いはずだ。実績がないのに広告的な手法を強めた結果、肝心の「心が乗った発信」ができていなかった。組織的に動いている様子に辟易したのは、私だけではないだろう。

さらに、県知事の発信にも違和感があった。群馬を盛り上げてきた立場からすれば、今回の不祥事に「いい加減にしてくれ」という思いがあるのは理解できる。しかし、世論に影響を及ぼす立場が一般論を超えた程度で積極的に発信することには、同様に疑問を感じた。党派・業種・団体で力強く推す――それでは民意を動かせない時代だ。SNSの使い方にも一石を投じた選挙だったと思う。

それでも、小川さんが批判の矢面に立ちながら再起を図ったことは、まさに公益を成す行動だった。心から敬意を表したい。ここまでできる人だからこそ、もっと早く出直し選挙を打っていれば、よりスムーズに進んだのではないか――そう思うのは私だけだろうか。

今回の選挙が示したSNS戦略の課題

  • 「量」より「質」:投稿数や広告的な演出よりも、候補者本人の言葉で心を動かす発信が求められる。
  • 組織感の排除:過度なマネジメントや無機質な投稿は逆効果。人間味がないと共感は生まれない。
  • 首長・有力者の発信の線引き:影響力を持つ立場がどこまで発信すべきか、今後の議論が必要。

SNSは「民意をつなぐ道具」であるはずが、今回の選挙では「民意を押しつける道具」に見えた瞬間があった。これを機に、地方選挙におけるデジタル戦略のあり方を考え直す時期に来ている。

well being それではまた!!