娘が、自分の海へ漕ぎ出す日
娘が大学生になることが、確定した。
それだけを書けば、よくある親の記録だ。
だが、ここに至るまでの道のりは、決して一直線ではなかった。
苦しい10代中盤から後半を過ごした彼女、、、
そして親である自分の選択や価値観が、彼女を袋小路に追い込んでしまったのではないかという悔恨は、今でも消えていない。
「あの時、別の関わり方ができたのではないか」
そんな問いが、ふとした瞬間に胸をよぎる。
それでも今、彼女が歩んできた道を振り返ると、そんな中でも自分の力で育んだものが確かにある。
美術への興味、、、
表現することへの執着、、、
言葉にならない感情を、形や色に託そうとする姿勢、、、
もし、あの遠回りがなければ、これらは生まれなかったのかもしれない。
そう思えるようになった今、あの時間もまた、必要なプロセスだったのではないかと感じている。
結果として彼女は、自分が歩んだ道を「正解」にしてくれた。
その軌跡に、心から「ありがとう」と言いたい。
今、彼女はまさに、自分自身の世界という大海原のスタートラインに立っている。
前途洋々たる未来が、どこまで広がっているのかは誰にもわからない。
だが、それでいい。
親にできることは、もう多くはない。
進路を決めることも、答えを与えることもできない。
ただ、前だけを向いて進めるよう、背中を押し、応援するだけだ。
もしかしたら、これから先、振り返ることすらないのかもしれない。
それでもいいと思っている。
22年間、一緒にいてくれた。
それだけで、充分すぎるほどの親孝行だ。
ありがとう。
そして、いってらっしゃい。
自分は、応援するだけだ