車移動の時間を豊かにする方法|YouTubeで聴く落語の魅力

車移動と落語と、日本文化の底力

任せて頂く仕事が増えたおかげで、車での移動時間が激増した。
ありがたい話ではあるが、移動時間が長くなると「どうこの時間を使うか」が意外と悩ましい。

音楽を流しているだけだと、気づけば何曲も聞き流してしまい、時間を使った感じがしない。
そんな中で、最近しっくり来ているのがYouTubeで落語を聴くことだ。

噺家から繰り出される話術は、本当に不思議だ。
同じ噺を何度聞いても味わいが薄れない。
いや、むしろ「こんな言い回しだったのか」「ここでこんな間を取っていたのか」と、新しい発見が毎回ある。

さらに、噺家が変わると同じ演目でもまったく別物になる。
解釈、間、声色、人物の立ち上げ方。
古い噺なのに、聴くたびに新しい。
この「古くて新しい」という感覚こそ、落語の最大の魅力だと思う。

一度、寄席で高座を生で観たことがある。
演目は正直まったく知らない噺だった。
それでも、噺一本であれほど人を引き込むのかと、ただただ驚いた記憶がある。
派手な演出も、映像もない。
あるのは噺家と、言葉と、間だけだ。

私が落語に深く引き込まれたキッカケは、海外旅行の帰りに偶然聴いた「徂徠豆腐」だった。
ここでネタばらしはしないが、あの一席で「志の輔らくご」の本領を見た気がした。
笑いながら、最後には妙に胸に残る――そんな体験だった。

合理性や効率が求められる時代だからこそ、
言葉と間だけで人の心を動かす文化が、静かに、しかし強く響く。

素晴らしきかな、日本文化、、、
車移動の時間が、今では少し楽しみにすらなっている。

well being それではまた!!